i-PRO小型AIカメラと自社開発AIパッケージで、現場の安全管理の高度化を支援

日本

吉川工業株式会社 様

吉川工業株式会社様は、ヒューマンエラーによる事故の未然防止支援を目的に、i-PROのAIカメラを導入しました。
現在は、自社開発AIパッケージと組み合わせ、現場ごとの安全ルールに応じた検知・監視に活用しています。今回は、導入の背景や選定理由、導入の効果について、実際にご活用いただいているご担当者様にお話を伺いました。

人の見落としを補うために、ICTを活用した現場監視が必要

吉川工業株式会社は、1920年に官営八幡製鉄所様のパートナーとして創業しました。以来、「お役立ちの精神」を受け継ぎ、鉄鋼からエンジニアリング、ICTまで事業を拡大しています。
今回開発したAIパッケージは、大規模なシステム構築を必要とせず、多様な製造現場に柔軟に導入できる事が特徴です。

一般的に製造現場では安全ルールが工場ごとに異なり、運用の統一が難しい状況でした。
また教育を徹底してもヒューマンエラーのリスクは残ります。
そこで、人に頼らずAIカメラが現場を「見守る」仕組みを考え、現場の安全管理を支援するシステムを開発しました。

※注 : 本システムは、現場の安全管理を補助・支援するものであり、あらゆる状況下での事故防止を保証するものではありません。

小型・軽量で耐環境性に優れ、プログラミング自由度の高さも評価されたi-PROカメラ

現場では、工事負担の軽減と万が一の落下リスク低減が重要な条件でした。こうした要件に対し、i-PRO miniおよびコンパクトドームはいずれも小型・軽量で、設置性と安全性の両面から現場運用に適していると判断しました。
また、コンパクトドームは防塵・防水性能を備えており、設置後のメンテナンスがしやすい点も採用の決め手となりました。
AIモデルについては、プログラムの工夫によって高い検出精度を実現できる点に加え、i-PROカメラのプログラミング自由度の高さが、現場に合わせた最適化に大いに役立ちました。

検出精度の向上と、現場負担を抑えた安全運用を両立

安全柵を設置できない現場では、何らかの理由で稼働エリアに侵入してしまい、事故に至るケースは少なくありません。
i-PROのAIカメラは広範囲を柔軟に監視でき、映像記録や物体識別により誤検知を抑制できる点が大きな利点です。

当社では、i-PROのAIカメラと小型制御盤を組み合わせた安全監視装置を提供しています。
AIカメラが、人・重機・設備・身体部位など事前に設定した対象を検出すると、警報の発報や装置減速・停止といった安全措置を実行します。

検出データはヒヤリハット分析に活用でき、オプションのタッチパネル表示器で複数エリアの監視や稼働状況の確認も可能です。

具体的な適用事例としては作業者の手が可動部に近づいた際の検出に成功しました。
一方、製品ラインにおいて、製品と人が重なった際の誤検知など課題がありましたが、アノテーションの工夫で解決。
この経験から、手当たり次第のアノテーションでは効果にばらつきが出るため、手順を整理し、計画性を持って実施することが重要だとわかりました。

今後に期待すること

今回の取り組みを通じて、i-PROのAIカメラは今後の要望にも柔軟に応えられると感じています。
現在も複数の現場で追加のご相談をいただき、PoCを進めています。
AIモデルは日々進化しているため、アップデートによる性能向上にも期待しており、継続的な改善や拡張を引き続きサポートいただければと考えています。

-Company Profile-

吉川工業株式会社 様
https://www.ykc.co.jp/

吉川工業株式会社は、1920年に官営八幡製鉄所のパートナーとして創業しました。以来、鉄鋼分野で培ってきた技術開発力と「お役立ちの精神」をDNAとして、エンジニアリング分野、表面処理分野、エレクトロニクス分野、ICT分野へと事業領域を広げ、新たなお客様に向けた新たなサービスと付加価値の提供に挑戦し続けています。

本ソリューションの主管部門であるICTソリューション事業部では、主に鉄鋼業界や建設業界を中心に、安全・セキュリティ分野のソリューションを提供しています。代表的な製品として、フォークリフトや重機と人との接近を検知し、双方に音や振動で警告を行う「YKCアミュレットシリーズ」、大規模プラントにおける人員・車両の入退場を管理するシステム「Y-GATE」があります。これらの製品においてもAI技術を活用し、機能拡張と付加価値の向上に取り組んでいます。