プロダクトの裏側 #3 「日本メーカー」i-PRO
佐賀工場の稼働開始
10月からi-PROの製造拠点として佐賀工場の稼働が開始しました。
当社の製造拠点は、佐賀県鳥栖市と中国蘇州市、そしてモジュールカメラ等を製造している福岡県朝倉市にある工場の3拠点体制となります。中国蘇州の工場は、当社がパナソニックの事業部門であった時から稼働していたもので、現在はi-PROの自社工場です。
国内向け販売は、蘇州工場での生産が現在はメインですが、新商品の監視用ミリ波レーダーを筆頭に、佐賀のメイドインジャパンのモデルも段階的に生産量を増やしていきます。
日本開発
i-PROの国内向けカメラ、レコーダーは全て福岡市東区にある福岡R&Dセンターで開発をしています。 一部の周辺機器においては開発委託をしているものもありますが、基幹商材は全て日本開発となっています。日本国外での生産ということについて、サイバーセキュリティリスクの観点からご質問を頂くこともありますが、当社は厳重な品質管理プロセス、日本から指定した製造仕様書および納入部品を用いて生産していることを本社で確認、すべての工程において不正な改変等がなされないよう管理しています。
さらに、製品検証においては、当社の製品セキュリティ管理基準に基づいて実施すると共に、外部の検証機関にてセキュリティ診断を実施することにより、IPA (独立行政法人 情報処理推進機構)で求められている基準に適合させています。 万全を期し対応に努めております。
近年、日本メーカーを標ぼうしている企業においても、海外から調達した製品に自社ブランドを付けて販売しているというケースがあると聞くことがありますが、これらの情報公開の透明性と企業の誠実さが求められる状況になっていると思います。
セキュリティ評価制度「JC-STAR」
サイバーセキュリティリスクについては、具体的な被害が多発し、経済活動のみならず、国家安全保障上のリスクと言われています。監視カメラを含めたIoT機器が、攻撃の踏み台や経路になるリスクがある事を背景に、2025年3月より、経産省主導でIoT製品のセキュリティ要件適合評価とラベリング制度「JC-STAR」が始まりました。
当社は映像セキュリティ業界として初※1となるラベリングを取得し、現在発売している全カメラ、レコーダー、エッジストレージ約180機種(2025年10月時点)が適合しています。
また、データセキュリティへの取り組みとして、エンドツーエンド暗号化に加え、GlobalSign®※2証明書をプリインストールし、信頼性の高いデバイス間の安全なネットワークアクセスを提供し、高度化するサイバー攻撃の脅威に備えています。さらに2022年度からは、米国政府機関認定規格「 FIPS 140-2 level3 」認定セキュアチップを搭載した商品を順次導入しています。
クローズドな環境においても、内部からのハッキングも十分にあり得る昨今、JC-STARを始めとするサイバーセキュリティ対策の提案が求められます。
監視カメラやそのシステムにおいては、スペックや価格だけでなく、サイバーセキュリティの観点も提案や購入時の重要な判断基準として位置づけていただくようお願いいたします。
※1:2025年4月21日現在。当社調べ。
※2:GlobalSign®はGMO GlobalSign Pte. Ltd.の登録商標です。
画像出典元:セキュリティラベリング制度(JC-STAR)についての詳細情報 | 情報セキュリティ | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
日本品質を世界へ
i-PROは、国内外の製造ネットワークと日本開発の強みを融合し、世界に誇れる製品を提供し続けます。さらに、サイバーセキュリティ対策やJC-STARへの取り組みをはじめ、信頼性を担保する取り組みを徹底し、安心・安全なプロダクトを通じて社会に貢献してまいります。
