県やいくつかの事業所に問い合わせた結果、導入には夜間の街灯や民家が少ない場所で人を車や動物と判別して検知できること、自動通報システムに対応できること、寒冷地仕様であること、ネットワーク環境のない現場でも使用できることなど、多くの厳しい条件を満たす必要があることが分かりました。これらの条件を満たす提案として北杜市はi-PRO Remo. を選択し令和5年度に導入を決定しました。

決め手の一つは設置前に現場近くでAIのデモンストレーションを繰り返し行い、徹底的に検証してくれたことです。さらに高冷地ならではの寒い環境を考慮し、一番寒い2月に動作確認を行ってくれた点も決定要件として重要でした。またシステムエンジニアの方が丁寧に設定を調整し、対応が良かったことも大きな印象に残っています。このように技術面だけでなくサポート面でも信頼できることがi-PROを選ぶ決め手となりました。

AI動体検知アプリケーションの事前検証の様子

夜間の事前検証の様子。10m以上離れていても人を検知

i-PRO Remo. のクラウドシステム導入により、遠隔でアラーム通知を受け取ることが可能になりました。タブレットを使ってリアルタイムで状況を確認できるだけでなく市役所以外に警察署にもタブレットを配布し、アラーム通知があった際にはすぐに現場に駆けつけていただけるよう協力体制を整えました。

これにより市全体での迅速な対応と抑止が実現し、安全対策が大幅に向上したことで市民の安心感が一層高まりました。特に観光地としての景観を損ねずに安全対策を講じるという大前提があったため議論が難航していた中、i-PROのカメラを導入できたことは大きな成果です。

導入から半年間で実際に数件の事故を未然に防げたことを確認しており、設置して本当によかったと感じています。また、思いがけない効果として実感しているのは、現場の保全を担当しているスタッフやボランティアの活動を見ることができご本人へのお声がけや適切な評価ができるようになりました。