社会担当(Dayanna Nunez)
- 社会担当
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Chief Human Resources Officer (CHRO)
Dayanna Nunez
多様性が解き放つイノベーション – i-PROのダイバーシティ&インクルージョン戦略
Q i-PROはなぜ、ダイバーシティ&インクルージョンを重要視するのですか?多様な人材の積極的な参加を、どのようにイノベーションにつなげるのでしょうか?
A i-PROは、多様性をイノベーションおよび長期的な価値創造の戦略的推進力であると認識しています。ダイバーシティ&インクルージョンは独立した取り組みではなく、経営理念に深く根差しています。また、当社が競争力を高め、持続的に成長していくための重要な要素です。当社の考える多様性は、地理的・ジェンダーの分野に留まりません。そこには、多様な思考、職歴、専門知識、文化、また実体験なども含まれます。イノベーションは、異なる考え方をする人々が思い込みにとらわれず、問題に多角的にアプローチし、敬意を持ってアイディアを議論する時に生まれます。
当社組織内では、パナソニックの時代から貢献し続けてきた経験豊富な社員と、比較的最近入社してきた多様な国籍、文化、職歴を持つ同僚が近い距離で協力しながら働いています。組織に蓄積された知見と新しい視点が組み合わさることで、大きな力が生まれます。様々な視点が交差する時こそ、従来の発想を超えるソリューションが生まれ、意義深いイノベーションが起きるのです。
当社の経営陣は、多様性を最大限に活用することで、革新力が高まるだけでなく、経営判断の質や信頼性も向上すると一貫して述べています。多様な背景や価値観、考え方を持つ人々が協力することで、見落としが減り、より確かな根拠に基づく意思決定が可能になります。こうした考え方は、i-PROの経営に深く根付いています。
i-PROは、結束したグローバルチームとして、世界20か国以上で事業を展開しています。お客様との関係を緊密に保ち、現地の市場環境に迅速に対応することを目的として、当社は、多様な文化的視点や専門知識を持つ人材を積極的に採用しています。そして、真の「グローバル・ワン」企業になるというビジョンの実現に向けて努力を継続しています。また、成長期のアジリティと、集団知およびグローバル拠点の多様な思考を融合させ、i-PROはグローバルスケールで持続的な価値創造を実現しています。
重要な点は、i-PROの多様性が明確な方針と計画のもとで推進され、組織の仕組みとして根付いていることです。当社は、地理的多様性とジェンダー多様性を重点分野と位置づけ、独立以降、マネジメント層における女性比率の向上に継続的に取り組んできました。同時に、多様な視点が積極的に尊重され、活かされるインクルーシブな文化の醸成にも同等の重要性を置いています。i-PROにおいて、インクルージョンは多様性とは切り離された概念ではありません。多様性が真のインパクトを生み出すための基盤こそが、インクルージョンなのです。
社員が生き生きと働ける「柔軟」「大胆」「誠実」が根付いたグローバルな企業文化
Q i-PROの企業文化を言い表すとしたらどのようになりますか?「柔軟」「大胆」「誠実」という価値観の基盤となる考え方について教えてください。
A 2019年にi-PROが独立企業となった際、私たちは企業文化を意志を持って築き上げるという、非常に貴重な機会を得ました。その文化の真髄が、「Flexible(柔軟)」「Bold(大胆)」「Trusted(誠実)」という三つの核となる価値観です。
柔軟性は、変化に適応し、多様な意見を積極的に受け入れる能力を表しています。大胆さは、新たな挑戦と革新的なアイディアの追求を促します。誠実は、高い倫理観とチームワークの基盤となっています。こうした価値観は単なる言葉ではなく、日常の行動、マネジメント層の期待、またグローバル組織である当社全体のパフォーマンス基準も形作っています。
当社の職場文化は、公平性とインクルージョンを軸に築かれています。役割や背景にかかわらず、組織の大切なメンバーの一員として、社員一人ひとりが尊重されています。グローバルで実施しているカルチャーサーベイの結果から、i‑PROでは「安心して働けること」「自分らしくいられること」「仲間として迎え入れられること」を大切にする文化が、日常の実践として着実に根付きつつあることが分かりました。
安全性やワークライフバランス、公平性への信頼に加え、新入社員を温かく迎え入れるカルチャーが評価されている点は、グローバル全体に広がる One i‑PRO の進化の歩みを示しています。
当社は、心理的安全性を組織的に育むことで、社員が率直に話し、異なる意見を歓迎し、挑戦的なアイデアを安心して提案できる文化を築いています。こうした文化が、日々の協働や問題解決を支える土台となり、その結果、i-PROは日本を含む全世界の拠点で「働きがいのある会社(Great Place to Work®)」として認定されました。グローバル社員調査では、90%の社員が「入社時に歓迎されていると感じた」と回答しており、85%が「社会に貢献している企業の一員であることに誇りを持っている」と回答しています。
社員が安心し、受け入れられ、支えられていると感じられる環境が常に整っていること、それこそがi-PROの本質であると、マネジメント層は一貫して強調しています。価値観と誇りを共有する文化がグローバル全拠点に根付き、日々のイノベーションと協働を生み出していること、それこそが、i-PROの競争力の源泉の一つです。
エンゲージメントおよび充実感の支援 –「聞く」職場づくり
Q 生き生きと貢献意欲を持って働けるようにする制度や取り組みには、どのようなものがありますか?どのようにして社員のフィードバックを企業文化に取り入れていますか?
A i-PROは、社員一人ひとりの自律性を尊重し、社員のライフスタイルの多様性も認識しています。当社は、柔軟な働き方を実現するため、地域ごとのニーズや法規制に配慮しながら、日本を含む一部の地域でフルフレックスタイムやハイブリッド勤務を採用しています。これらの取り組みによって、該当地域の社員は、仕事と私生活の両立を、より主体的に管理できるようになっています。日本オフィスで実施した調査は、ワークライフバランスや休暇の取りやすさに対する評価が特に高いことを示しています。
当社は全地域において、社員のウェルビーイングを重要視しています。ここには、安全かつ衛生的な職場環境の整備、メンタルヘルスサポートの提供などが含まれます。施策の内容は拠点ごとに異なる場合がありますが、いずれも社員の身体的・精神的ウェルビーイングを支えるという共通の考え方に基づいています。こうした取り組みは、社員のエンゲージメント向上に加え、生産性の向上にもつながっています。
i-PROは、人材育成とキャリアアップを等しく重要視しています。日本では現在、管理職向け研修、非管理職向けフォロワーシッププログラム、グローバルに活躍できる人材育成を目的とした異文化研修など、体制化されたプログラムを提供しています。これらの取り組みで得られた成果をさらに広げることを目的に、来年以降、同様の人材育成の枠組みを他地域へ段階的に拡大していく予定で、地域特性や組織の準備状況を考慮しつつ実施していきます。
社内公募のポジションや、全社横断のプロジェクト型の機会を通じて、社員が主体的に新たな挑戦に取り組むことを奨励しています。また、認定資格取得や自己主導型学習への支援を通じて、継続的な学びを促進するとともに、地域ごとに最適化された支援体制を整えています。
定期的に実施するエンゲージメント調査を通じて社員の意見を把握し、制度や企業文化の継続的な改善に反映しています。加えて、経営陣との対話、グローバルおよび地域レベルでの部門を超えた協議の機会を提供し、社員の積極的な参加とオープンコミュニケーションを通じて職場が進化し続けるよう努めています。
ステークホルダーへのメッセージ – 人と企業文化が後押しする持続可能な成長
Q 最後に、i-PROのD&Iおよび企業文化の取り組みに関して、投資家などステークホルダーに伝えたいメッセージはありますか?
A 多様性と信頼に基づく企業文化は、顧客価値の創造と社会への前向きな影響を生み出す強力な原動力です。社員が分かち合う誇りとコミュニティ意識が、イノベーションと協働を生み出し、i-PROが誇る競争力の基盤となっています。
i-PROは、人材への投資こそが、当社にとって最も高い投資利益率をもたらすものであると捉えています。管理職が社員エンゲージメントやD&Iを重視し、人を中心に据えた考え方を実践することは、事業戦略の中核を成す不可欠な要素であり、結果としてすべてのステークホルダーとの信頼を高めています。
また当社は、国連グローバル・コンパクトの参加企業として、人権、労働基準、環境責任、そしてガバナンスに関する国際的な原則の遵守にコミットしています。今後も、多様性と信頼に根ざした文化を基盤に、社会に新しい価値を提供し、すべてのステークホルダーの期待に応え続けていきます。