はじめに

本書は、WJ-NX510K、WJ-NX410K、WJ-NX310シリーズ(WJ-NX310/4、WJ-NX310/8、WJ-NX310/16、WJ-NX310/32)のファームウェアバージョンVer. 1.20に対応した取扱説明書です。
本書の画面などの説明は、特に断りがなければWJ-NX310/8を例として記載しています。
本書および画面中の弊社およびパナソニック製カメラの詳細については、販売店にお問い合わせください。
本書に記載されている各機種の最大カメラ台数は以下のとおりです 
WJ-NX310シリーズ  最大32台*
WJ-NX410K  最大64台*
WJ-NX510K  最大128台*
*カメラ拡張キット(別売り)使用時
本書に記載されている「カメラn」の「n」は各機種の最大カメラ台数を表します。
本書に記載されている「<管理番号:Cxxxx>」は、以下の弊社サポートウェブサイト内で該当する情報を検索る際に使用する番号です。
https://i-pro.com/products_and_solutions/ja/surveillance/learning-and-support/knowledge-base/technical-information
本書では、機種による機能および画面などの違いを以下のように表記しています。
【NX310】:NX310シリーズのみに対応している機能、画面。
【NX410/NX510】:NX410KおよびNX510Kのみに対応している機能、画面。
本書では以下の略称を使用しています。
Microsoft Windows 10 日本語版をWindows 10 と表記しています。
ネットワークカメラをカメラと表記しています。
本機の操作は、本機後面のUSBポートに接続したマウス(付属品)およびソフトキーボードから行います。マスやソフトキーボード操作のしかたは取扱説明書 設置編の「基本的な操作のしかた」をお読みください。
本機にカメラを登録すると、本機の録画設定に応じてカメラの設定を自動的に行います。本機にカメラが接続されていない状態でカメラの登録や設定の変更を行ったり、本機に登録しているメラの映像や音声に関する設定を直接変更したりすると、本機の設定と不整合が生じたり、各種機能が正常に動作しなかったりする可能性があります。そのような場合、以下の操作でカメラを再設定することができます。
システムに関する設定や操作を行う[システム管理]
本機の設定と一部の操作は、パーソナルコンピューター(以下、PC)のウェブブラウザーからも行うことがでます。ウェブブラウザーから設定できる項目は「設定項目一覧(設定メニュー)」を、操作できる項目は「操作項目一覧」をお読みください。操作のしかたは、「[ブラウザー操作]」をお読みください。
設定項目一覧(設定メニュー)
操作項目一覧
[ブラウザー操作]
本機には、各機能において以下のような制約事項があります。内容を確認の上、使用してください。カメラ個別の制約事項は、弊社サポートウェブサイトに掲載しています。
モニター接続時
メインモニターに映像を表示中にサブモニターを接続すると、メインモニターが数秒間黒画になります。逆の場合も同様です。
4K対応モニター使用時
1画面表示時は、60 fps映像を30 fpsに間引いて表示します。
カメラのライブ画像表示時
カメラのライブ画像表示中に以下の操作をすると、作後の数秒間*は黒画表示されることがあります。
ライブ画像を表示したとき(カメラの切り換えなど)
画面分割数を切り換えたとき
メインモニターやサブモニターでカメラの切り換えや画面分割数の切り換え、シーケンス表示などを行うと、カメラによっては、もう一方のモニターに表示されているカメラ画像内の文字サイズが変わって見えることがあります。
録画のフレームレートが25 ips ~ 60 ipsに設定されたカメラのライブ画像をモニターに表示すると、被写体によってはなめらかに表示されない場合があります。
設定変更後は、カメラのライブ画像が表示されるまで10秒程度かかる場合があります。
録画画像再生時
画像の再生中に以下の操作をすると、数秒間*だけ生時間が飛んで表示されることがあります。
カメラを切り換えたとき
画面分割数を切り換えたとき(再生の一時停止中に表示を切り換えると、停止中の画像ではなく数秒前、もしくは数秒後の画像が拡大表示されることがあります。)
画像の再生中に、再度、再生ボタンをクリックした場合
一時停止中にコマ送り再生した際の最初の1コマ目
再生中に以下の操作をすると、数秒間隔*で再生されます。画像再生中の操作については、以下をお読みください。
再生操作パネルについて
再生操作について
逆再生
高速再生/高速逆再生
逆コマ送り再生
日時検索をすると、指定した時刻の数秒前*、もしくは数秒後*から再生したり、次の録画データの先頭から再生されたりすることがあります。
最新再生を行うと、最新の録画日時の約30秒前から数秒間*ずれて再生することがあります。また、録画画像のデータ量によって、再生開始後、数十秒で一時停止することがあります。
フレームレートが25 ips ~ 60 ipsに設定された録画画像は、なめらかに再生されない場合があります。
解像度が異なる箇所をまたいで再生すると、画面更新が停止する場合があります。一度再生を停止してから、ふたたび再生操作を行ってください。
本機の負荷が大きくて再生を継続できない場合や、録画画像が表示できなかったり、録画画像が無かったりした場合は、再生が停止し、ライブ画像表示に戻ります。
モニターを接続したり抜いたりすると、再生が停止し、ライブ画像表示に戻ります。
録画時
録画開始の命令(イベント発生やスケジュール録画など)の発生時刻と、実際に録画される時刻(録画イベントリストの時刻)が数秒間*ずれることがあります。
プレ録画を設定している場合、設定した時間どおに録画できないことがあります。
イベント録画や緊急録画時にフレームレートを切換える設定をしている場合、リフレッシュ間隔によっては、レートの切り換わりに数秒かかることがあります。
カメラによっては、録画のフレームレートを25 ips ~ 60 ips設定すると、音声が途切れたり、録画のフレームレートが低下する場合があります。
スマートコーディング(GOP制御)を設定するとプレ録画やSDメモリーバックアップ機能が正しく動作しません。それらの機能を使用する場合、スマートコーディング(GOP制御)はOffに設定してください。
本機に登録しているカメラのストリームが、カメラ側でSD録画の録画ストリームに設定されていると、イベント録画や緊急録画時にフレームレートを切換えることができません。
AIプライバシーガード録画使用時
AIプライバシーガード録画を使用するには、対象のカメラに機能拡張ソフトウェアWV-XAE201Wがインストールされていて、設定が済んでいる必要があります。また、対象のカメラにおいて、AIプライバシーガード設定の「対象ストリーム」は「ストリーム(2)&ストリーム(4)」に設定する必要があります。
AIプライバシーガード録画は、カメラ2台分の登録が必要です。
AIプライバシーガード録画は、録画・モニターライブ1画面表示・ブラウザ表示にストリーム2を、モニターライブ多画面表示にストリーム4を使用します。ストリーム4のフレームレートは10 ipsになります。
AIプライバシーガード録画は、対になるカメラの録画設定およびスケジュール設定に従って動作します。
アラームの録画対象カメラが、対になるどちらか方であっても、両方のカメラで録画します。
AIプライバシーガード録画はSDメモリーバックアプ録画が対象外です。
「本機の各機能でカメラのストリーム2を使用しないおよび「モニターに1画表示する時のライブ画像をストリーム2で表示する」の「ストリーム2」は「ストリーム3」と「ストリーム4」のことを指します。
カメラによって、AIプライバシーガード設定時のレームレートの上限が異なります。詳しくはカメラの取扱説明書をお読みください。
コピー時
録画画像をコピーする際、指定した開始日時より数秒前*の画像からコピーされることがあります。
USBメモリー/外部記憶装置使用時
USBメモリーなどのメディアを挿入後、メディアを認識するまで時間がかかることがあります。また、メディアの容量が大きいと認識に時間がかかります。
ウェブブラウザー使用時
再生画像をダウンロードする際、指定した始点日時より数秒前*の画像からダウンロードされることがあります。
1回の再生画像のダウンロードでダウンロードできるデータサイズは約2GBです。指定した日時範囲のデータサイズがそれ以上の場合、ダウンロードは途中で終了します。
再生画像をMP4形式でダウンロードする場合、指定した日時範囲内に録画されていない箇所があったり、録画の設定が変わっている箇所があると、その箇所までダウンロードして終了します。
HTTPS 接続時、「この接続ではプライバシーが保されません」などのエラー画面が表示されますが、 HTTPS 通信は可能です。
アラートなどのポップアップダイアログが表示さると、ライブ映像や再生映像の更新が一時的に停止します。ポップアップダイアログを閉じると映像が更新されます。
サブモニター使用時は、再生の最大接続数が1台になります。
SDメモリーバックアップ時
スピードクラスClass10対応以外のSDメモリーカドを使用する場合、本機で設定したとおりに録画できない場合があります。詳しくはカメラの取扱説明書をお読みください。
カメラの配信量制御設定を初期値以外に変更すると SDメモリーバックアップが動作しない場合があります。詳しくはカメラの取扱説明書をお読みください。
ビューワーソフト使用時
高解像度、高フレームレートの画像を再生する場合再生速度が遅くなることがあります。
i-PRO Mobile APP 使用時
サブモニター使用時は、モバイル再生の最大接続が1台になります。

* 時間は、カメラ側のリフレッシュ間隔設定によります(設定範囲:0.2  5 秒。本機は、カメラ登録時にカメラのリフレッシュ間隔を1秒に設定します。リフレッシュ間隔の設定についてはカメラの取扱説明書をお読みください。


カメラの動作検知(VMD:Video Motion Detection)機能は設定エリア内の輝度変化を元に画像内の動きを検知します。
以下のような場合、動作を検知しにくい、検知しない、または誤って検知する場合があります。
背景と動いている被写体に輝度(明るさ)の差がない。
夜間など、画像の輝度が低い。
被写体の動きが遅い。
被写体が小さい。
屋外、窓際など外光の状態が変わりやすい。
日光・車のヘッドライトなどの外光が入る。
蛍光灯がちらつく。
被写体に奥行きがある。
動作検知の設定を行う際は、カメラの設置状況・予想される被写体の動きにあったエリア設定、感度設定を行った後、昼間と夜間に検知状況を確認してください。また、検知しない場合や誤って検知する場合は、別途センサーを使用 してください。詳しくはカメラの取扱説明書をお読みください。
本機の録画画像で表示される時間が飛んで表示されることがありますが、故障ではありません。
また、再生している画像と本機で表示する時刻がずれることがありますが、故障ではありません。
本機で多くの処理が同時に行われているとき、本機に接続したマウスでの操作の反応が、一時的に遅くなったり、マウスカーソルが複数表示されることがありますが、故障ではありません。
以下の場合、再生中に黒画が表示される場合がありますが、故障ではありません。
再生中、再生一時停止中にカメラを切り換えたり、画面分割数を切り換えたりしたとき
スキップ/逆スキップをしたとき
早送り/早戻しをしたとき
多画面表示時に、最新再生を行ったとき※
多画面表示中に、カメラの選択を変更したとき
再生中、早送り/早戻し再生中、コマ送り/逆コマ送り時に録画イベントリストをまたぐとき
再生動作をスムーズに行えない場合(本機にアラームが連続して入力したり、再生と同時にコピーを行ったりした場合など)
※データ量によって不特定のカメラ画像が黒画になります。
本機はカメラを接続して、HDDに録画することができます。
本機は以下の録画を行うことができます。

スケジュール録画:指定した曜日・時間帯に録画を自動で行います。


イベント録画  :各種イベント(端子アラーム/カメラサイトアラーム/コマンドアラーム)が発生したときに録画を自動で行います。


緊急録画    本機の緊急録画入力端子に接続した外部スイッチを使用して、緊急時に優先的に録画/録音することができます。


[重要]

以下の場合には、約3秒間録画は行われませんが、故障ではありません。


  ・録画中に設定を変更して設定メニューを終了したとき
ウェブブラウザー画面のリスト表示などで表示される録画イベント種別は以下のようになります。
SCH:スケジュール録画
EMR:緊急録画
SD :SDメモリーバックアップ
以下はイベント録画の詳細種別です。
COM:コマンドアラーム
TRM:端子アラーム
CAM:カメラサイトアラーム
PRE:プレ録画
SW1  SW16:機能拡張ソフトウェアアラーム
機能拡張ソフトウェアから送られるカメラサイトアラームは、機能拡張ソフトウェアアラームとしてイベント録画されます。