■導入の背景：各拠点一元管理で物流業界に革新を。人的リソースに依存しない物流センター

「郵船ロジスティクス株式会社は海上・航空貨物輸送、在庫管理、流通加工といった広範な物流サービスを提供するサプライチェーン・ロジスティクス企業です。当社の旗艦施設である成田ロジスティクスセンターは国際的な物流の要所である成田地区に位置しており、製品の輸送・保管中の紛失、盗難を防ぐための世界的な保安・警備規格である TAPA において、最も高い保安基準であるCLASS-A を取得しています。
新型コロナウイルスの影響によりサプライチェーンが大きく変容したことで、グローバルネットワークで新たなお客様と続々と繋がり、既存のお客様からもこれまで以上に多様なニーズが寄せられています。そのため従来の物流センターの枠を超えてお客様に更なる価値を提供する必要があり、そのためには高い品質の確保とその状況をリアルタイムで把握できる可視化が必須でした。
品質管理については、これまで人的リソースをノウハウと経験に頼るケースもありましたが、効率と安全性を一元管理するための新しい手法として「i-PRO Remo.」を導入しました。このシステムにより、遠隔地からでも品質を維持することが可能となり、更にはグローバルネットワーク上でのベストプラクティスをシームレスに共有できます。
i-PRO Remo. の導入によって当社は各拠点の効率と品質を一元的に管理、高度なサービスを提供できるようになりました。この選択は今後の成長とお客様サービスの更なる向上に繋がると確信しています。今回の導入は高い品質と効率性を追求する当社事業戦略の一環と言えます。

■選択の理由：高品質なサービスを支える、低コスト、柔軟性、信頼性

i-PRO Remo. を選択した主な理由はいくつかありますが、特に重視したのはコストパフォーマンス、導入の容易さ、および柔軟性です。クラウドサービスのため、専用サーバーが必要なく導入がスムーズな上、ローカルのエッジストレージに録画されるので通信費などのランニングコストが低く抑えられる点も非常に魅力的でした。また、遠隔からの確認が可能なため、現場の品質管理を効率化できる点や、システム機器のメンテナンスも遠隔で対応できるため障害時のリスク軽減が期待できます。

さらに、i-PRO Remo. は頻繁に機能アップデートが行われるほか、機器台数の増減にも柔軟に対応できるというメリットがあります。これらは他社製品には見られない独自の強みと感じています。
当社のサービスは多岐にわたるため、様々な環境下での運用が考えられます。常温施設に加えて定温や冷凍冷蔵施設、また屋外で使用する可能性もあるためソフトウェアだけでなくハードウェアにも耐久性と信頼性が必要です。i-PRO Remo. はその両面で高い評価を受けており、AI 機能を含めた多様なラインアップが揃っていました。これらの要素が、他社製品と比較しても大きな安心感となり、導入決定に至りました。

■導入の効果：効率的な運用と高い品質。まさに一石二鳥でした！

まず導入までのスピードと即時性の高い効果は目を見張るものがありました。モニタリング映像の画質は想像以上で、視聴はもちろん遠隔操作も非常に快適であり、実際その場にいるかのような感覚で確認作業ができました。
国際物流ビジネスの性質上、国内外のお客様から取り扱い状況の記録を頻繁に求められます。i-PRO Remo. は動画だけでなく静止画も簡単にダウンロードでき、またその画像が非常に高解像度で鮮明なので、調査や報告に必要な時間と労力が大幅に削減できました。結果として、お客様満足度の向上に費やせる時間が増えたと実感しています。

さらに当社が独自にグローバルで展開しているロジスティクス品質・改善プログラム「Y.E.S.（Yusen Excellence System）」の管理や維持においても、このi-PRO Remo. は一役買っています。具体的には以前は手作業で行っていた現場の管理業務を、今では定量的に可視化できています。これによって、より具体的な課題の特定や改善活動がスムーズに行えるようになりました。
今後は i-PRO が提供する多様でユニークな機能やサービスメニューを、当社グループの各物流施設に合わせて積極的に導入していく予定です。その結果、更に高い品質の構築と維持を実現していきたいと考えています。

■今後に期待すること

私たちは物流業界で多様な課題に対応しています。有能な人財の確保、多様な働き方の実現、さらには国内外で広がるネットワークとその物流施設に対するお客様の期待に応えるため、最先端のシステムとプロセスを導入することが不可欠です。例えば、出荷作業や梱包方法、対応時間等などのロールモデルを映像でグローバルに共有し改善を加速していくことを考えています。i-PRO Remo. はこの課題解決のための大きな鍵を握る存在だと考えており、更なるアップデートに期待をしています。
今後は導入拠点を増やし、AI アプリケーションを活用した業務効率化にも前向きに検討していこうと思っています。