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「みまもりAI:Duranta」の進化と挑戦。 モルフォAIソリューションズが語るAIカメラの活用と将来性

日本

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グループ会社のモルフォが培った20年の画像解析技術を活用し、より広い市場にビジネス展開することを目的に設立された株式会社モルフォAIソリューションズ。医療・福祉現場のみならず様々な業界で活用されている同社の「みまもりAI:Duranta」は、i-PROのAIカメラの導入によりどのように進化したのでしょうか。事業管掌執行役員である古川様にお話を伺いました。

クライアント
株式会社モルフォAIソリューションズ 事業管掌執行役員 古川 祐督 様
地域
日本
日本
業界
  • 医療・福祉

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■導入の背景:「みまもりAI:Duranta」のユースケースと 開発当初のシステム環境・コストの課題

Durantaの活用範囲は多岐にわたります。工場では「業務や設備の監視」、介護医療施設での「転倒の見守り」や「管理者非常駐施設の侵入検知」など警備全般の代替に至るまで極めて多様です。最近では小売りや飲食店舗、イベント会場での人流分析にも活用されています。現在はビジネスが加速しているDurantaですが、まだいくつか課題もありました。Durantaはサーバー環境で複数のアプリケーションを動作させられるシステムで、サーバー1台で複数のカメラを接続することもでき、各カメラの映像に対し高性能なAIを活用した映像処理から、アラーム対象の解析・判断・通知までを行います。このようにサーバーでは高解像度の映像、解析を複数の画像データに対して処理できる一方、高解像度のデータを映像配信して解析・判断を行うので、アラーム発報までに若干のタイムラグが生じてしまいます。Durantaには転倒検知や侵入検知など、瞬時に検知対象を検出してアラームをあげることが要求されるアプリケーションが数多くあり、また緊急性を伴う運用に用いられるケースも少なくないため、画像解析におけるリアルタイム処理がより求められてきています。さらに、サーバーでシステムを構築する場合、導入時の初期費用やネットワークのランニングコストがかかることも大きな課題でした。

■選択の理由:「特別なサーバー環境不要。充実したSDKも魅力

特別なサーバー環境を構築しなくても、カメラ単体でAIモデルを高精度に動かすことが可能になるということから、i-PROのエッジAIカメラを採用することにしました。i-PROのSDK(Software Development Kit/ソフトウェア開発キット)が非常に充実しており、開発環境としても大変魅力的だと感じたのも後押しになりました。結果として私たちは自社の独自技術を活用し、AIモデルの精度を維持しつつ軽量化も達成できました。さらに複雑な物体検出もAIカメラだけで実現できるようになりました。私たちが求めていたのは、こうした高度な機能性と利便性の両立でした。i-PROのAIカメラは、そのニーズに応えてくれました。

■導入の効果:リアルタイム処理、プライバシー保護、 そしてコスト削減

i-PROのAIカメラ導入により多くの利点がありました。カメラ内部で直接AIモデルを動かせるようになったことで、リアルタイム処理が可能となり、映像データをサーバーに送る必要がなくなりプライバシー保護が実現できました。さらにサーバー側にハイスペックPCを必要としないシンプルなシステムが構築できたので、サーバーや通信に関わるコストを大幅に削減できる効果も得られました。そして最後に、お客様の課題解決と予算のニーズに応じてi-PROのAIカメラの構成を選択できることも大きなメリットです。豊富なAIカメラのラインアップがあり、お客様の具体的な要望や予算に応じて最適なAIカメラの提案ができるようになりました。これはi-PROが国内最大手のセキュリティメーカーだからこそできたことだと思います。この結果、私たちが提供するサービス(Duranta)の柔軟性と対応力の大幅な向上に繋がりました。

<i-PRO AIカメラ導入メリット>

  • リアルタイム処理
  • コスト削減
  • プライバシー保護
  • AIモデルの軽量化
  • 豊富なAIカメラの選択肢
i-PROのAIカメラ(WV-S1135VUX)の設置イメージ
「みまもりAI:Duranta」の運用画面

i-PROへの要望

今後、i-PROに期待しているのはカメラの性能(処理能力、データ容量)の向上です。複数のモデルを同時に実行したり、環境に応じてモデルを切り替えることができれば、より高い精度でサービスの提供が可能になると期待しています。例えば追跡(処理性能の理想は15TOPS※1)やReID※2のような機能が、ほぼカメラだけで実行可能になるという展望を抱いています。また開発面でも、より多くのビルド済みPythonライブラリーが提供されることで、よりスピーディーで効率的に私たちのビジネスが拡大できると確信しています。

※1 Tera Operations Per Secondの略。コンピューターの処理速度を表す単位の一つ
※2 Person Re-Identificationの略。複数カメラの映像から同一人物を識別する技術

-Company Profile-

株式会社モルフォAIソリューションズ 様 https://www.morphoai.com/
パートナー企業との協業により、主にカメラ領域とOCR領域で最適なAIソリューションの開発を推進。AIカメラソリューションとして、安全管理や業務効率化、マーケティングを目的とした画像解析AIサービス「みまもりAI:Duranta」を提供している。